「誤解を生むメール」を書かないための5つのポイント
ビジネス電子メールは文章だけで自分の考えを伝えなければならず、誤解を生みやすいツールです。
メールの意味が分からずいちいち訊くことで業務効率ダウンにつながってしまったり、誤解が原因でミスやトラブルが生じてしまうこともあります。
またメールでは声の抑揚や表情が伝えられないため、自分では丁寧に書いたつもりでも、相手にニュアンスが伝わらず悪い印象を与えてしまうことがあります。
今回は誤解の生じない文章を書き、メールが原因のトラブルを起こさないためのポイントをお話しします。
説明不足になっていないか気をつける
印刷会社の営業が、デザイナーへ以下のメールを送ったとします。
「本日夕方30分ほどお話しできませんでしょうか?会社案内制作の件で、明日直行してお客様との打ち合わせに行ってきます。」
受け取ったデザイナーは、「会社案内制作についての話をするのだろうか?」 「お客様との打ち合わせの後でなければ、詳細が分からないのでは?」 と困惑してしまいます。
「以前軽くお話ししたチラシの制作について、詳細をお伝えしたいので本日夕方30分ほどお話しできますでしょうか?明日は会社案内制作の件でお客様と打ち合わせがあり直行するため、本日中にお話ししたいのですが。」
このような文面なら、メール受信者が困惑することはありません。
メールを書き終えたら一度読み直して、説明不足な点がないか相手目線で確認しましょう!
複数解釈ができるような書き方をしない
印刷会社の営業が、イラストレーターに以下のメールを送ったとします。
「男の子が大きい白い服を着ている犬を散歩させているイラストを描いてください。」
この文面では、
- 大きい白い服を着た男の子が、犬を散歩させている
- 大きい白い犬が服を着ていて、それを男の子が散歩させている
- 犬が大きい白い服を着ていて、それを男の子が散歩させている
と複数の解釈ができ、依頼人の意図と異なるイラストができてしまう可能性もあります。
「男の子が、大きい白い犬を散歩させているイラストを描いてください。犬には服を着せてください。」
こちらの言い回しなら誤解を生むことはありません。
「要注意フレーズ」を使わない
丁寧なつもりで入れた言葉が、 相手に誤解されたりマイナスの印象を与えてしまうことがあります。
このような「要注意フレーズ」のうち3つをご紹介しますので、不用意に使わないよう気をつけてくださいね。
「お手すきのときに」
メールで「お手すきのときに~」と期限をぼかすことがあります。
相手を気遣って入れた言葉ですが、相手が忙しいと後回しにされてしまう危険性があります。
本当にいつでも良いのでなければ「来週中までに」などと期限を明記しましょう。
「~してください」
口語では問題がなくても、メールでは上から目線な印象を与えることがあります。
「〜していただけますでしょうか」といった表現にしましょう。
ご確認願います
こちらも同様に、上からな印象を与えることがあります。
「ご確認お願いいたします。」といった表現にしましょう。
メールでは、口語よりも丁寧な言い回しを心がけることがポイントです。
相手を否定するときは、なるべくメールを使わない
人は、表情や声の抑揚が分からないと、自分の想像で補って捉える傾向があります。
特に相手を否定する文章は誤解を招きやすく、こちらはそんなつもりがなくても、相手はきつい口調で非難されているように感じることがあります。
可能であれば、直接会うか電話で伝える方が良いかもしれません。
メールで伝える場合には、「次回からは~してください。」といった表現を、「次回からは~していただけますでしょうか?」「次回からは〜でお願いいたします。」 といった丁寧なフレーズに変えるなど、ニュアンスが伝わるような工夫をしましょう。
結論は冒頭に書く
結論を冒頭に書き、その後に理由や詳細を説明することで、読み手にとって内容が分かりやすいメールになります。
考えながら書き進めていくと結論(一番伝えたいこと)が最後になりがちですが、結論が頭に来るよう、構成を組み直してから送信しましょう。
まとめ
「このメールはこういった意味でしょうか?」と度々訊かれる方は、「誤解を生むメール」を書いてしまっているのかもしれません。
便利なメールですが、使いこなせているかぜひ一度見直してみてくださいね。
ではでは、K2でした。