誤解を生んでしまうグラフや、印象操作のためわざと誤解させるように作られたグラフがあるのをご存知でしょうか?

 

形で直観的に理解できるのがグラフのメリットですが、直観的ゆえに、もしグラフが歪められていてもパッと見の印象を鵜呑みにしてしまう危険性があります。

 

また、自分でグラフを作る際にも注意が必要です。

あなたに悪気が無くてもグラフの作り方を誤ってしまうと、相手に誤解を与えてしまったり、「騙そうとしている」と思われてしまうかもしれません。

 

今回は誤解を与えるグラフのパターンをいくつかご紹介しますので、誤ったグラフを鵜呑みにしないように、そしてあなた自身も誤ったグラフを作ってしまわないようにぜひ注意してみてください。

 

 

1.横軸・縦軸の幅の改ざん

以下のグラフをご覧ください。

数値がゆるやかに低下しているように見えますよね。

ですが実はこのグラフ、時間軸と時点の距離がばらばらなのです。

目盛の幅を時間軸にきちんと合わせたものが以下になります。

実は、2019年5月から数値の低下が激しくなっていたのです。

 

次に、縦軸がおかしいパターンもご紹介します。

2017年と2018年の差は10%なのですが、60%の目盛の位置を上げることで、実際よりも差が大きいような印象を与えようとしています。

 

2.誤解を与える立体表現

こちらのグラフをご覧ください。

アイテムB(赤)が最も多いように見えませんか?

同じグラフを平面にし、パーセンテージを記載したものが次の図です。

実際はアイテムA(青)の方が多かったのです。

立体表現によって手前のスライスが大きく、奥のスライスが小さく見えてしまったのが誤解の原因です。

 

見た目を良くする目的で使われることの多い3D表現ですが、作り手に悪意がなくても誤解のもとになりやすいため注意が必要です。

 

3.誤解を与えるイラスト表現

こちらの、自動車販売台数のグラフをご覧ください。

2月の販売台数は1月の3倍ですが、見た目からはそれ以上に増加しているような印象を受けませんか?

イラストの面積が元の9倍になっているためこのような誤解が生じてしまうのです。

 

誤解を生まないように修正すると、次のようになります。

 

こちらもイラストの大きさが誤解を生む例です。

赤い車の方が販売台数が多いかのように見えてしまいます。

 

4.データの不適切な切り取り

こちらのグラフをご覧ください。値が下降しているのがわかります。

次にこちらのグラフをご覧ください。

こちらは値が上昇しています。

実はこの2つのグラフ、同じものだとお気づきでしょうか?

最初のグラフは2015年~2018年だけをグラフ化したので、値が下降していたのです。

 

このように、作り手に都合の良い誤差の部分だけを切り取ってグラフ化する手口があります。

グラフを見る際には、前後のデータが隠されていないか注意する必要があります。

 

5.軸の異なる比較グラフ

こちらのグラフをご覧ください。

一見、Bの利用率がAの利用率を上回ったように見えます。

でも実は縦軸の目盛が異なるのにお気づきでしょうか?

 

同じ縦軸で比較すると以下のようになります。

線の「位置・傾き」から推移を直観的につかめるのが線グラフの特徴ですが、グラフの最小値と最大値を何にするかや、グラフの横幅、グラフの高さによって線の位置と傾きは変えることができるのです。

パッと見の印象だけで判断してしまわないように注意してくださいね!

 

 

まとめ

最後に、グラフを見る際に注意していただきたいポイントをご紹介したいと思います。

 

  • グラフの形(傾き具合や高さ、パッと見の印象)だけで判断しない
  • 軸はどんな値か?目盛は等間隔か?
  • 都合の良い部分だけ切り取られていないか?

 

グラフを見る際は、これらのポイントに注意してくださいね。

 

 

参考