きちんと理解してる?ビジネスにおける「戦略」と「戦術」の違い
ビジネスこんにちは、NET SANYOのK2です。
「戦略」と「戦術」という言葉があります。元々は軍事用語ですが、現在ではビジネスでよく使われていますよね。
この2つの言葉の違いを説明できますか?
「だいたい同じ意味じゃないの?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。でも実は、全くの別物。
ビジネスやマーケティングを成功させる上で、「戦略」と「戦術」の違いを知ることは非常に重要です。
今回はこの2つの言葉の意味と、なぜこの2つの違いが重要なのかをお話しします。
「戦略」と「戦術」の違い
戦略=向かうべき方向性
戦略とは目的達成のために向かうべき方向性です。
例えばあなたが人事の社員で、「離職者を減らす」という目的を持っていたとします。その場合の戦略は、「仕事と家庭を両立しやすくする」「社員がもっと成長できる職場にする」といったものが挙げられます。
「仕事と家庭を両立しやすくする」も「社員が成長できる職場にする」も、どちらも具体的な行動案ではありません。
このように戦略は具体的な手段・行動ではなく、「目的達成のために、向かうべき方向性」を示したものです。
戦術=具体的な手段・行動
戦術とは、戦略を具体的な手段・行動まで落とし込んだものです。
例えば前述の例で、「仕事と家庭を両立しやすくする」という戦略を選んだ場合。戦術は「人員を増やし、残業時間を短くする」「フレックスタイム制にする」といったものが挙げられます。
戦略・戦術を考える際の注意点
戦略・戦術を考える際の注意点があります。それは「順番」です。必ず【目的→戦略→戦術】の順に考えなくてはなりません。
アイデアを考える際、ぱっと思いつきやすいのは「戦術(具体的な行動案)」です。そのためつい戦略を飛ばし、戦術から考え始めてしまう方も多いと思います。
しかしどんなに頑張って戦術を実行しても、その戦術の土台に「戦略」が無ければ無意味なものになってしまいます。一生懸命歩いても、歩く方向が間違っていたら目的地にたどり着かないのと一緒ですね。
前述の例でいうと、「この職場にいても成長できない」と考えて会社を辞める人が多いのに、「フレックスタイム制にする」という戦術を実行しても意味がありませんよね。その場合はおそらく、「研修などの能力開発の機会を提供する」「若手にも責任ある仕事をさせる」といった戦術が有効なのではないでしょうか?
まとめ
企業間競争の激しい現代では、思いつきだけの「戦術」で生き残っていくのは難しいでしょう。すべての戦術の根本には、しっかりとした「戦略」がなくてはなりません。
効果ある戦術を考えるために、必ず【目的→戦略→戦術】の順に取り掛かるようにしましょう。