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広告を作るなら知っておくべき脳の仕組み。選択的注意とは?

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「選択的注意」とは、目や耳などの感覚器官が受け取った情報のなかから、一部の情報だけに注意を向ける脳の働きのことをいいます。

私たちの脳は五感から膨大な情報を受け取っています。しかし、受け取った情報すべてに注意を向けるわけにはいきません。
私たちの祖先がかつて野生で暮らしていた頃、敵や獲物にいち早く気づく必要がありました。
もし脳が「虫が飛んでいる」「風の音がする」「土の匂いがする」といった情報すべてに同じぐらいの注意を向けていたら…天敵がいてもなかなか気づけず、生き残ってこれなかったでしょう。

そのため脳には、興味・関心のある情報や、脳が重要と判断した情報を優先的に処理して、その他の情報を無意識にシャットアウトする機能が備わっています。

人の感覚に訴えかける広告も、当然「選択的注意」の影響を受けています。
今回は、選択的注意のご説明と、選択的注意がどのように広告に影響を与えるのかをお話しします。
ぜひマーケティングにご活用ください。

カクテルパーティー効果

選択的注意の一例に「カクテルパーティー効果」というものがあります。あなたには次のような経験はありませんか?

  • パーティー会場のようなうるさい場所でも、名前を呼ばれたら気がついた。
  • 電車内でスマホをいじっていて、アナウンスを聞いていなかったが、降りる駅名のアナウンスには気がついた。
  • 飲食店内で、周囲の会話に注意を払っていなかったのに、近くの席で自分も好きなアニメの話をしていたのが聞こえた。

このように、自分に関する情報や、興味のある情報には自然と意識が向く現象「カクテルパーティー効果」といいます。

このカクテルパーティー効果を広告に取り入れることで、ターゲットをあなたの広告に注目させることができます。
たとえば、あなたは次の2つのキャッチコピーのうちどちらが効果がありそうだと思いますか?

  • 「ハロー」しか喋れない方でも、3か月でビジネス英会話をマスターできます!
  • どんな方でも英会話をマスターできます!

前者は「ハローしか喋れないけれど、短期間でビジネス英会話をマスターしたい人」という特定のターゲットに呼びかける形でメッセージを発信しています。
当てはまる人にはカクテルパーティー効果が働き、「自分に関係のある情報だ」と無意識に注目するため、高い反応が見込めます。

一方、後者は特定のターゲットではなく「どんな方でも」というあいまいな対象に向けてメッセージを発しています。
対象が広いのは良いことのようにも思われるかもしれませんが、誰にもカクテルパーティー効果が働きません。誰も「自分に関係のある情報だ」と注目しないため、効果の薄いキャッチコピーになってしまうのです。

カクテルパーティー効果の他の活用例では、メルマガの件名に「○○様」と宛名を書くのも挙げられます。多くのメールの中でも目につくようにして、開封してもらうのが狙いですね。
またこれは広告ではありませんが、営業さんが顧客と会話する際、相手の名前を呼ぶようにした方が好感をもたれやすいそうです。

ハーバード大学の実験動画

選択的注意に関する実験動画があります。

この動画では、白ユニフォームのチームと黒ユニフォームのチームがそれぞれボールをもち、狭い空間内で入り乱れるようにパスし合っています。
動画の冒頭では「白ユニフォームのチームが、何回パスをするか数えてください」と問いかけられます。
続きを読む前に、あなたもチャレンジしてみてください!

ハーバード大学特別実験「選択的注意テスト」

何回パスしたかわかりましたか?

では別の質問です。あなたはゴリラに気が付きましたか?
動画の開始25秒ごろ、ゴリラの着ぐるみを着た人が現れ、画面中央でドラミングをしたあと去っていきます。ハーバード大学の実験では、なんと半数もの被験者が「ゴリラに気づかなかった」と答えたそうです。

脳は興味がある情報を優先して処理する反面、他の情報をシャットアウトする仕組みになってます。そのためこの実験のように、あるものに集中することで、他のものが見えなくなるという現象が起きてしまうのです。

歩行中や運転中の「ながらスマホ」が危険な理由も、この現象に関わりがあります。
自分では「スマホを見ながら前方にも注意している」と思っているのかもしれません。でも両方に注意をはらい続けることは、脳の仕組み上不可能です。
スマホで何か少しでも気になる情報があったり、あるいは操作が上手くいかなかったりしてスマホ側に意識が向いてしまうと、それだけで周囲の情報がシャットアウトされてしまいます。

同じ現象は広告でも起こります。

インパクトのある広告や美しい広告は人々の印象に残ります。でもデザインや構成によっては「広告自体は印象に残ってるけど、肝心の商品はなんだっけ?」状態になってしまうこともあります。

たとえば…あなたは「CMで綺麗な女優さんが歌っていた。素敵だったな…でもなんのCMだっけ?」などと思い出せなかったような経験はありませんか?

「広告が目立てばOK!」ではなく、「商品が主役ではなく、オマケになってしまっていないか?」「広告だけでなく、商品自体も印象に残るかどうか?」に注意する必要があります。

まとめ

人間は五感から入る情報すべてが見えたり、聞こえたりしているわけではありません。
広告も、そんな人間の特性を考慮してつくらなければいけませんね。

ではでは、K2でした!

参考

WRITER

K2

息子(2歳)の滑舌が悪い上、聞き間違えると怒られる。理不尽。